4世代フォーラム　開かる
　―２月６日、黎明館に約３００名が参加
　　講演やパネルディスカッションで盛り上がる

2011.02.06　於：黎明館２F講堂

　新世代のためのロータリー会議「4世代フォーラム」が2月6日午後1時半から、鹿児島市内の黎明館で開かれた。会場を埋めた参加者は地元出身の俳優、榎木孝明さんの講演や「鹿児島のすばらしさを、世界にどう伝えるか」などをテーマにしたパネルディスカッションに熱心に聞き入った。この模様は4月30日、ＫＫＢ鹿児島放送で放映される。


　このフォ―ラムは当クラブが５年前から始めたイベントだが、今年は国際ロータリ―クラブの支援を受け、第２７３０地区、鹿児島市内１０クラブの共催となり、当クラブが主管を務めた。 　深尾兼好・実行副委員長（当クラブ会員）の司会で進行。定員２５０名の講堂に約３００名が詰めかけ、立ち見の人が出る盛況ぶりだった。
　主催者を代表して、山下皓三・実行委員長（ガバナー補佐、当クラブ会員）が開会の挨拶を述べ、続いて伊藤学而・２７３０地区ガバナーが登壇、ロータリーとその活動の意義などを語った。

　講演の中で、伊佐市出身の榎木さんは「年齢と共に自分の中で故郷の占める位置が広くなる。何とか鹿児島の映画を作りたいという思いも強くなり、出来たのが『半次郎』という映画だ。桐野利秋が中村半次郎と同一人物と知らない人も多いが、桐野は私が一番憧れている人物だ。『人斬り半次郎』という小説により誤解されている面がある。めったやたらに人を斬った訳ではない。そういう間違った人物評を払拭したいという願いもある。明治維新を成し遂げた薩摩藩士の中に、桐野のようなすばらしい人物がいたことを是非、知ってほしい。若い人たちにも見てほしい映画だ」と、映画のエピソードなどを紹介すると共に「鹿児島にはまだ、映画にできる素材が一杯ある。これからも映画を通じ鹿児島、さらに日本の活性化に貢献したい」と語り、県民の協力を呼びかけた。

　続くパネルディスカッションでは、南徹・当クラブ会長をコーディネーターに、祖父母から少年（高校生）までの４世代を代表する７名のパネリストが登壇。「鹿児島が誇れるものは何か」「それを全国、世界に伝えるにはどうすればいいか」などをテーマに活発な討論が繰り広げられた。誇れるものについては、「明治維新に関わった西郷隆盛をはじめとする郷土の偉人たち」「薩摩藩の郷中教育などのすばらしい伝統」「神話のふるさと」「多くの離島からなる文化の多様性」「黒豚はじめ豊かな特産品」などさまざまな意見が出された。観客席からも「暖かくて優しい心を持った鹿児島人こそ一番の誇りではないか」といった発言も寄せられた。
　その誇れるものを外にどう伝えるか、については「鹿児島の人は発信力、アピール力が弱い」「郷土のことをよく知らないのではないか。まず、勉強から始めるべきだ」「それには、学校教育の問題がある」「地元に、リーダーがいない」など、これもまたさまざまな意見が出された。

　コーディネーターの南会長は「それぞれ発信力を高め、鹿児島の素晴らしさを伝えよう。これで鹿児島が元気なれば、日本や世界も元気になれる」と総括、１時間半にわたるディスカッションを終わった。
　松木實・鹿児島ロータリークラブ会長は講評の中で、「すばらしいフォーラムだった。若い人たちがすばらしい意見を持っていることも分かった。こういう若い人との意見交換の場を作るのもロータリーの責任だし、ロータリアンは若い人たちに道標を与えるべきではないか」と、語った。
　また、会場のスクリーンで神話をはじめ故郷の歴史や文化を紹介する映像も流された。参加者にとっては、郷土への誇りや自らの情報発信力を考える機会となったようだ。

＜パネリストは以下の通り（敬称略）＞
星原昌一（鹿児島西プロバスクラブ）、山下良一（鹿児島城西ロータリークラブ）、松田泉（鹿児島サザンウインド・直前会長）、植村恭子（鹿児島ロータアクトクラブ・社会奉仕委員長）、 高倉裕司（同・副会長）、金丸恭輔（鹿児島西インターアクトクラブ・鹿児島高校）、船間あさひ（同）

◇テレビ放送予定
　４月３０日(土)１７：００−１７：３０
　５月１３日(金)２５：４５−２６：１５（再放送）
　　　　―いずれもＫＫＢ鹿児島放送で

4世代フォーラムの様子

▲ 開始前に各クラブが集合、ミーティングを行う ▲
▲ 司会は深尾実行副委員長 ▲	▲ 伊藤ガバナーのご挨拶 ▲
▲ コーディネーターの南会長 ▲	▲ プロバスから星原氏 ▲
▲ RCからは山下氏、松田氏▲	▲ RACから植村氏、高倉氏 ▲
▲ IACから金丸君と船間さん ▲	▲ 会場からも積極的に参加 ▲
▲ 立ち見が出るほど大盛況 ▲	▲ 講評は鹿児島RC松木会長 ▲