IBS外語学院
第36回日本文化発信スピーチライブ開く
学生からライブにかける思いを込めた感想文届く
南徹会員
南徹・当クラブ会長が学院長を務めるIBS外語学院恒例の第36回日本文化発信英語スピーチライブが2月20日、鹿児島市内のかごしま県民交流センターで開かれました。会場には多くの市民が詰めかけ、日本文化をテーマにした学生たちの熱い英語スピーチに聞き入っていました。発表者の一人で同学院第36期生の加治佐奈利子さんがライブにかける思いなどを綴った感想文を寄せてくれました。
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鹿児島西ロータリークラブの皆様、私は、南徹学院長の下で第36期生として学んでおります、加治佐 奈利子と申します。
先日、36期生の学院生活の集大成とも言える“日本文化発信英語スピーチライブ”が執り行なわれました。私は、「無限の可能性を秘めた扉(iBS)を開けて〜カギはあなたの中にある〜」と題し、発表させていただきました。主な内容は、「教育哲学」で、グローバル社会を生き抜くための知恵をスピーチの中で説きました。というのも、私は大学卒業後、数年間の社会人経験を経て、iBSに入学しましたが、これまでの既成の学校教育で学んだ内容とiBSを通しての学びにあまりに隔たりがあり、これからの時代を生き抜くためには、既存の学校教育も勿論大切だと思いますが、iBSで行われているような全人教育こそが今後の新しい時代に求められるのではないか、という内容です。
同期の学生のテーマも、「坂本龍馬に学ぶ生き方」や「薩摩の宝・日新公いろは歌」、「長澤鼎物語」、「日本映画の魅力」、「江戸しぐさ」など、まさに十人十色で個性に富み、どの学生のスピーチを取っても聴き応え十分であったと思います。
もちろん、この卒業スピーチを完成させるまでのプロセスにおいて、ゼロから創り上げる大変さ、論理的な文章構成の難しさ、英語を自分の血肉となるまで消化させる苦しみ、感情表現を付与することの苦労がありました。しかし、自分の限界に挑み、それを突破したときの喜びは言葉には表現できない程の恍惚感や歓喜、また至福を味わう体験を得ることができたと思います。間違いなく、それぞれの学生が人生の宝物をとなりうるような最高の瞬間に巡り合えたと言えるでしょう。そして、このような瞬間を体験した学生らは、夢や目標の実現に向けて、今なすべきことは何かという深い洞察と将来の困難を切り抜けるための勇気と自信を掴むことができたと確信します。
では、このスピーチライブの趣旨である日本文化を母国語ではなく、英語で発信する意義とは一体何でしょうか?
まず、発信することの意味を考えてみたいと思います。それは、自分自身の中に眠っている日本人の遺伝子を呼び覚ますことから始まります。日々の授業を通じて、自国の歴史や文化を比較文化という観点から見ることで、この国の成り立ち、日本人の元来あるべき姿や感性を学びます。それがきっかけとなり、学生は自分自身の姿というものに向き合うことができます。このように日本人や文化の真髄といった抽象化された知識を大量に得ること、またさらに、屋久島・坊津キャンプ、オーストラリアでの一ヶ月短期留学などの課外授業を通じて、場所がどこであろうとも、自然界を見つめることによって本来の自分を取り戻すことができます。これは、自己イメージの限界を広げ、そこから新しい自己イメージを創ることに繋がります。そして、新たな人格形成の構築、新たな才能を開花させる可能性をももたらすのです。このように新たな才覚を得られるようになったらしめたもので、私も含めクラスメートは、入学当初とはまるで別人であるかのように、自分の考えを英語・日本語を問わず、躊躇することなく、堂々と言葉で発信することができるようになりました。
次に、母国語ではなく、英語で伝えるという意義は何でしょうか?ボーダレス化、グローバル化が進む中で、いわゆる世界共通言語である英語を道具として使うことで、世界に向けて日本の美しい文化を正しく発信するという本来の目的や意義が見えてきます。しかしながら、それ以上に、言語運用能力の質を高めることが、どのような国籍の人に対しても信頼関係を築く事に繋がるということを学びました。つまり、その人の話し方や話す内容といった言語現象が日本語や英語に限らずその人の人格を如実に表します。信頼関係を生む方法は、自分が信頼に足る人間であるか否かを如何に伝えるかだと思うのです。日本語と英語の壁を超えて、言語運用能力を高めることが、信頼関係を築くことに繋がるということを学んだことで、世界中どこにいっても恐れるものは何もないと思えるようになりました。言語という壁を超えて、世界中の人々と対等に話すための力を得たという自信をいただきました。
このように、iBS外語学院で1年間学び、その集大成としてのスピーチライブという大舞台は、厳しくも愛情深く導いてくださった南学院長をはじめ諸先生方、スタッフの方々、そして36期生全員で創り上げたかけがえのない財産となりました。このような貴重な経験をさせていただいた先生方、クラスメートには心から感謝の意を表したいと思います。
“I now realize that the greatest power in the world is the power of knowledge and that must be guided by wisdom and compassion. Failure will never overtake you if your determination to succeed is strong enough.”
ありがとうございました。(第36期比較文化研究生、加治佐奈利子)
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