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『機中の出会いが縁で晩秋の京都へ 伝統文化の粋を堪能』
       11月21日〜 珍道中旅日記


南 徹会員(IBS外語学院  代表取締役理事長)

 あのネパール訪問で偶然、出会った京都・祇園の芸妓さんを尋ねてみたい―これが、今回の京都旅行のそもそものきっかけだった。2005年、牛を贈ったネパールからの帰途、野添良隆会長らが飛行機の中で出会ったという芸妓さんだ。
参加したのは野添会長を団長として、竹下威、高山義則、日高好久、濱田悦郎、原正親、伊豆英博の各会員、そして私、南徹の8人。本物の京の文化を学びたいという雅の心の持ち主ばかりであることは言うまでもない。出発前から、紅葉に映える京の都でイチョウの葉のように優雅に舞い踊る芸妓さんの姿に思いをはせながら、珍道中が始まった。
11月21日11時50分鹿児島空港発のJEX2404便に搭乗したのは、野添、竹下、高山、日高、濱田、南の6人で、原、伊豆のお二人は、京都で落ち合うことになった。
 最近、マスコミを騒がしているJAL機に搭乗という事で、JAL談話で旅が始まった。伊丹の空港に着いたのは13時。朝食を忘れるくらいに忙しいはずもないが、何故か皆んな腹ぺこのようだった。昨今の奥方諸君の冷たさがもろに腹にしみた人もいたのではなかろうか。みんな到着口を出たとたん、空港内のレストランに駆け込んだ。
食後、京都までの特急バスで約一時間。食後のお昼寝タイムと重なって、車窓の風景で、記憶に残っているのは大阪万博のシンボル、太陽の塔だけだった。竹下会員は全日空ホテル、残り7人は全員京都ロイヤルホテル&スパ。野添会長は団長としての役割を果たすべく、竹下会員のホテルチェックインを確認してからということで、我々はロイヤルホテルのカフェで待つことにした。

 本当はすぐさまチェックインできたのだが、会長がクーポンを持っているとの思い込みがあり、コーヒータイムは恋人とのデートの時間のように、かなり長くなった。ニューヨークのタイムズスクエアを連想するぐらいに観光客がひっきりなしに通りを行き交うが、会長はなかなか姿を見せない。コーヒーカップの底が乾燥して、黒ずんだ模様が浮かび上がるくらいの時間が過ぎたころ、やっと会長が帰ってきた。カメラファンらしく途中、寺院仏閣の写真撮影に没頭していたという。

 結局、ホテルでゆっくりする間もなく早速、一番の目的地である料亭、お福を目指して歩いて行くことにした。観光客の渦を掻き分けながら、しばらく歩き続けると、数百年の時間をタイムスリップしたような、清楚で薄暗い光に溶け込んだ、侘しい佇まいが並ぶ通りに出た。お福はその一角にあった。出迎えた女将さんに、「ママさんですか?」と尋ねると、「お姉さんです」という返事が返ってきた。京の祇園に生きる人たちのプライドだ。
 若い舞妓さんと、熟練の芸妓さんが部屋に案内されてきた。はや京の町の豪商気分だ。三味の音色と芸妓の舞い、トラ、トラ、トラと無邪気に戯れる舞妓さんとのお遊び、日本文化の真髄を体感した。三時間ほどの時間が流れただろうか。暖かいお見送りをもらいながら、お福を後にした。京の夜の町は眠らない。三々五々に夜の町の見学に分散し、第一日目が過ぎて行った。

 二日目は、本格的な古都の散策だ。南禅寺、哲学の道、銀閣寺、金閣寺、どれくらい歩いただろうか。哲学の道は、哲学を超えるほどに長い道のりだ。竹下、高山の両会員は、人力車を選び、銀閣寺で合流することにした。数百年の歴史を語る神社、仏閣が星の数ほど林立する町は他に例を見ない。記憶を呼び起こせないぐらいの文化の遺物に触れた。金閣寺を離れる頃に雨が降り始めた。歩き疲れた足を引きずりながら、タクシーに乗り込み、竹下会員が滞在する全日空ホテルに高山会員と共に向かった。ホテルロビーで昼食を取りながら、高山会員の女性論に花が咲いた。夕方7時に、京都ロイヤルホテルのロビーに集合との約束をして、しばし休息タイムとした。
7時に集まったのは、鹿児島空港から同席した6人だ。夜の食事処を求めて、ぶらりと町に出た。京都の夜は雨だった。途中、佐久間象山の石碑に目が留まり、傘をさしながら写真を撮った。一瞬の出来事だった。高山、日高、濱田の三会員が視界から消えていた。携帯電話にも応答がない。京の夜には、人を吸い込むブラックホールがあるのかもしれない。30分ほど探したがあきらめた。結局、3人で食事をすることになった。飛び込んだレストランではユニークな先客との対話に花が開いた。言い寄る女性客、鹿児島大好きのカップル、フォアグラを庶民的に料理する店主。京の片隅のレストランにも文化が溢れていた。バラバラになった京の夜の食事会だったが、それなりに有意義だった。
 翌日は、帰鹿の日だ。限られた時間内に見れるだけの名所旧跡を探索したかった。今回、必ず行ってみたいと思っていたのが三十三間堂だ。圧巻であった。喜怒哀楽、魔界、天界、須弥山の頂に至るまで、人の脳裏の奥の奥まで、想像の限りを尽くした1000体を超える仏尊神々が化身して具現していた。さらには、京都博物館、京都タワー、東本願寺、二条城と駆け足で周り、約束の時間に京都駅の高速バス停に向かった。
 ハプニングは最後の最後まで付きまとった。高速の途中で事故発生、伊丹の空港到着が通常の2倍の時間がかかった。そんなこんなで、Mr. Hは、飛行機に間に合わなかった。飛び立った飛行機は、小型プロペラ機だ。野添会長の航空券調整のご苦労をよそに、Mr. Hは、こんな小さな飛行機なら、落ちるかもしれないと心配したのかもね、と皆んなで冗談を飛ばしながら帰路に着いた。自由奔放、天真爛漫、まさに最初から、最後まで珍道中で終わった「晩秋の京都旅日記」である。
もちろん、機中の芸妓さんとは無事、再会を果たせました。

(記:副会長・クラブ奉仕委員長  南 徹)

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